1994 缶々商社参加
1995 独立、「京都缶々商社」設立
以降、京都 東寺弘法市・手作り市などに出店するほか、ヨーロッパ・アジアで缶
を拾いながら販売する。日本では、四国・九州方面を旅する。
1999 屋久島で缶の採集・販売を行う。
2000 軍艦島で缶の採集・販売を行う。
2001 京都市内に、ギャラリーカフェ「汚点紫(しみむらさき)」をオープン。京都缶
々商社の本部も兼ねる。
缶々商社の他にも、主にアートの分野で、精力的に活動しておられる柏井さん。アーティストとして個展をされる他、現在はギャラリーカフェ「汚点紫(しみむらさき)」の運営や、空き地にテント(ティピィ)を張る、「秘密基地」プロジェクトなどが進行中だとのことです。
柏井さんの缶々商社参加のきっかけは、缶々商社のもう一人の創始者・A子さんに、初の東寺の出店の手伝いを頼まれたことだそうです。
京都缶々商社として独立してからは、略歴の通り、世界中で活動してこられました。特に、ロンドンに半年滞在、フリーマーケット・ストリートマーケットなどで活動したのは、思い出深いと語っておられました。
現在は、二年限定のギャラリーカフェ「汚点紫」の活動が中心で、アートマーケットでの活動は休止中のようです。缶
々商社は、汚点紫で常設展示・販売を行っていて、柏井さんの採集した缶のほか、近所の小学生の持ち込みの缶
も展示してありました。
それでも、缶の収集・販売の旅には思い入れをお持ちのようです。「缶々商社は旅が面
白いのに、今年は、どこも行けませんでした。誰か泊めてくれる人がいれば、連絡下さい。代わりに、京都に来たら泊めてあげます」と柏井さん。
とはいえ、汚点紫の活動もお忙しいご様子。「時給40円くらいでバイトしてくれる人、募集中。」冗談めかしておられましたが、結構本気かも…
この日、汚点紫でお話をうかがったのですが、海外で野宿をされたことや、オランダで販売中に、たまたまゲイパレードに遭遇した話など、面
白い話を聞かせて下さいました。
汚点紫は、もと仕出し屋さんの建物を改築したとのことで、とても落ち着いた雰囲気でいながら、そこここに斬新なアートグッズもある、ユニークなカフェです。若手アーティストがグッズを販売したり、展示をするコーナーもあります。ひら缶
に囲まれて飲むアイスチャイは、ことのほかおいしいものでした。
店内にかかる缶々商社の額には、含蓄のある言葉が記されている。
「 かつてごみ買うものありき
戦国の世、利休は無名の茶碗に高値をつけ
平成の今缶々商社は
轢かれ錆びれ田た空缶を商う
売るのも本気なら買うのも本気
はてさて人は自らの眼を
どこまで信じ通せるものか
まだ見ぬつわものを求め
缶々商社の旅は続く…
極上缶による極上の一期一会」
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